2012.05.15 10:52

最高品質のコーヒーを

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記者:津村朝光

来年創業80年を迎える田代珈琲は経営理念の「すべての持続可能性を追求」を基に、最高の品質、鮮度のコーヒーを安価で提供しており、新たなコーヒー文化の構築を目指す。

コーヒー豆の原産地を訪ね、選び抜いた素材で最高のコーヒーを用意し、インターネットで販売する。顧客はホームページで製造スケジュールを確認して発送日を選択。出来たての商品を提供できるとともに、在庫の必要がないため、コストダウンにも成功した。田代和弘社長(47)は「いいコーヒーを顧客に届けることがリピーターを生む。持続していく秘訣(ひけつ)」と話す。

 持続発展のために社員の成長にも力を入れている。こまめな目標設定、評価と給与の関係の明確化などで成長意欲の向上を図るとともに、会社全体で社員のストレス軽減に取り組む。4月に入社した加藤晃子さん(22)は「(先輩たちは)入社数年で、明確な目標を持ち、役割に納得して切磋琢磨(せっさたくま)し働いている。自分も早くこうなりたいと思った。入社2日目にここで働けて良かったと感じた」。

 会社の持続のために目指すのは新たなコーヒー文化の構築。「良いコーヒーを提供できる場所が少ない」ことが若者のコーヒー離れと喫茶店の減少の原因の一つと考える田代社長は「いいコーヒーの求められる場所を多く生み出して、新しいコーヒー文化をつくりたい」と話す。

 現在社員10人、パート10人。3年前から新規雇用を続けており、本年度も正社員を募集する。営業ができてバリスタ(コーヒーを入れる職業)を目指せる男性が必要で、面接は社員全員で行う。採用基準は『優しさ』を感じた人で「優しさを持った人は顧客や仲間を感動させ、持続できる関係を築けるから」(田代社長)。

(京都学園大学 津村朝光)

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